“鬼滅の刃”はなぜヒットしたのか?


皆さん、あけましておめでとうございます。今年もよろしくおねがいしますね。
本記事は新年一発目なので、少し柔らかい話題にしたいと思います。

鬼滅の刃、2020年はとてもヒットしましたね。映画の興行収入も最高記録を更新だとか。
それにしても、ここ数年と言うか10年以上でしょうか? ヒットをする漫画にはある共通点があるような気がします。
それは、“人が食べられる”設定の漫画だということです。

挙げていけばきりがありませんが、鬼滅の刃、進撃の巨人、寄生獣、東京グール、クレイモアなどなど……。
まあもちろんこれら以外の漫画もヒットしてますが、ある意味こんな異常な設定の漫画がどうしてこれほどヒットするのでしょうか?
昔は”人が食べられる”設定の漫画など殆ど無かったと思いますし、有ってもヒットしていないでしょう。
どうして現代はこれほど多く、またヒットするのでしょうか?

またこれらの漫画には、他にも共通点がある気がします。それは、人を食う側のモンスター的な存在が、元々は人だったという設定であることです。

ではこれらの現象は何故起きたのでしょう? 
私には分かりません(笑)。誰か分かる人がいたら教えて下さい!

と言いたいところですが、一応、私の考察も書いておきましょう。
漫画はヒットしなければ似たような設定のものは描かれないでしょうから、やはり人々がそれを求めていると解釈できますね。
では日本の大衆は人が食べられる物語を求めているのでしょうか??
私はそうではないと思います。カニバリズムのカルチャーは日本には有史以来ありませんからね。

私は“人が食べられる”様な残酷さや恐怖が伴う物語を求める人々の心情は、平和の度合いと比例する気がします。
もしもリアルの社会が戦争や殺し合いで溢れていれば、フィクションである漫画には逆に平和を求めることでしょう。
これは、リアルの社会の血とフィクションの漫画の血を足し合わせた量が概ね一定になるイメージですかね。

つまりこの現象の大元の原因は、日本がとても平和だからだと思います。
とは言うものの、日本が平和なのは何もここ10年のことではありません。75年以上、日本は戦争をしていませんね。
治安の良さもずっと世界トップクラスのままです。

因みに私が10代の頃は格闘漫画がとても流行っていました。ドラゴンボールや北斗の拳を筆頭に、数え切れないほど多くの漫画がありました。まあ当時は格闘漫画を書くと売れたので、格闘モノが多かったわけです。
この現象もまた、日本が平和なためだと当時は言われていたと記憶しています。
余談ですが戦時中の苦しい社会を良く知る漫画の父、手塚治虫氏は、その現象を憂いた漫画を書いたりしていました。

ですがその格闘漫画ブームもやがて去り、次に血を求める民衆に受け入れられたのが“人が食べられる”物語なのかもしれませんね。
しかも食べる化け物が元々は人だったという設定も、何というか人間同士の戦争や闘いを間接的に表しているような気がします。

さて、本当は考察は書く予定ではなかったのですが、筆が勝手に……(笑)。
そんなわけで、最近あまりに“人が食べられる”という設定の漫画が多いことに、私は違和感を覚えたのでした。

この現象について、皆さんはどう思いますか?


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