この世界は二つのものから成っている


本サイトには今までに自由意志の話をはじめ、意志の話を多く書いてきましたね。
どうして私が人間の意志がとても重要だと考えるかというと、

この世界は「人間の意志」と「万物の理論」の方程式の、二つだけで構成されている

と考えているからです。

「万物の理論」とは別名「超(大)統一理論」のことであり、物理学のゴールとされる究極の理論でしたね。
つまり今までに何度もこの宇宙は数学で作られていると言って来ましたが、実はこの宇宙は数学の中でも「万物の理論」の方程式だけで作られていることになります。

ですがこの宇宙の中には「それ以外のものが一つだけ」存在します。
それこそが、

「人間の意志」

なのですよ。
これだけでは言っている意味が分からないかも知れませんが、VR仮説を受け入れると途端に理解がしやすくなると思います。

上記を分かりやすくVRゲームに例えるなら、VRゲームの中の世界(出来事を含む)を作っているのは、ゲームのプログラムコードプレイヤーの意志の二つだけですよね?
VRゲームの中に、コードにも書かれておらずプレイヤーの(意志による)操作でもない事象や物は存在しません。
それと同様です。

つまり、VRゲームのプログラムコードに対応するのがマスタープログラムの「万物の理論」のコードであり、プレイヤーの意志に対応するのが我々の意志です。

そしてここから先が重要なのですが、「万物の理論」と「人間の意志」の関係は、偶数と奇数の関係に良く似ています。
奇数とは偶数以外の数のことでしたね?
ということは偶数のことを深く知れば知るほど、同時に奇数のことが良く判ってくるはずです。なぜなら偶数以外のもの、つまり偶数の定義や特徴に当てはまらないものこそが、奇数なのですから。
よって偶数について深く知ることとは、奇数について深く知ることとイコールなのです。

それと同様にしてこの世界のこと、宇宙のことを良く知れば知るほど、もっと正確に言えば物理学を深く知れば知るほど、

同時に人間の意志について深く知ることが出来る

のですよ。
だってこの世界に於いて「物理法則以外のものこそが人間の意志」なのですから!

因みに釈迦は「空」を知ったことで自分自身を誰よりも深く、そして正しく知ることが出来たとされています。
「空」とは物理学の言葉で言えば超弦理論の弦(ヒモ)のことであり、超弦理論は「万物の理論」の最右翼とされている理論でしたね。
よって釈迦の言葉を使えば、

この世界は「空」と「人間の意志」だけで出来ている

となるでしょう。
つまり悟りを開いて「空」という概念を正しく理解した釈迦は、物理学者と同様の手法で自分自身を誰よりも正しく見ることが出来、そして知ることが出来たのでしょう。


これは誰の口からも聞いたことがありませんが、実は物理学を学ぶことは結果的に誰よりも深く人間について、そして自分自身について知ることなのですよ。

今回の内容を読んで私が言わんとしていることを理解出来た方が何パーセント居るのかは想像もつきませんが、少しでもあなたの価値観に影響を与えられていたら嬉しいです。

そして才能ある若者が一人でも多く物理の世界に来ますように。

注: 因みに釈迦は「人間の意志(心、アートマン)さえも空」だと言ったという説もありますが、私の解釈は異なります。その説は伝承の間違いだと考えた方が論理的に辻褄が合うと思います。


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